2015.11.16
尿管結石(尿路結石・腎臓結石)
なんだか腰の上の方が痛い・・・なんだか奥の方が痛い・・・。そのうち痛みがどんどん強くなって立っていても座っていても寝ていても強烈な痛みが来る・・・。尿路結石は『KING OF PAIN(痛みの王様)』と言われます。
結石は、多くは腎臓で形成されます。腎盂・腎杯内に結石がある場合は自覚症状に乏しいことが多く、検診で尿潜血を指摘され、精密検査で初めて発見されることもあります。
腎臓結石の症状である血尿には「肉眼的血尿」と「顕微鏡的血尿」がありますが、石が移動しない限りは出血もしない為見過ごされがちです。また腎臓結石はレントゲンには映らない事が多く、CTを撮ってみて『こんなにあったのか・・・』と驚くことも多いようです。
腎臓結石は放っておけば進行して水腎症などの病気を発症することがありますので身内に腎臓結石になった人がいる場合は注意した方がいいと思われます。
また、腎臓に石がある間は一見何の症状もないように見え、痛みも全くないのですが・・・石が尿管に移動してしまえば大変です。あまりの痛みに気絶してしまったり、痛すぎて吐いてしまうこともあります。
もし結石を疑うような痛みが出たら腎臓のあるあたり(腰の少し上あたりやや外側)を軽くトントンと叩いてみるとある程度の判別ができます。筋肉由来の腰痛とはまるで別物の思わずうめき声が上がるような深部の痛みが出ますのでその場合は早く泌尿器科にかかることが大事です。
出来た石は丸くはありません。平べったかったりゴツゴツしていたりトゲトゲしていたりします。これが2~3mmしかない尿管の中を詰まりながら傷つけながら通ります。イメージ的に『詰まっている場所が痛い』ような感じがありますが、実は違います。詰まってしまって尿管がパンパンにはちきれそうになり、また腎臓を包んでいる膜も同じくはちきれんばかりに膨らみ、そこで痛みを起こします。たとえ詰まっていても腎臓にかかる圧力が大したことない場合は痛みも大したことありません。また尿管には生理的に狭くなっている場所があり、ここを通過するときに特に詰まりやすく痛みも強くなります。面白いもので尿管にまだ結石が引っかかって残っている場合でも、尿の通り道が確保されていれば痛みはそれほどでもありません。まったく痛みを感じない事もあります。
血尿も、赤ワインのような派手な物から少し茶褐色っぽいものまで様々です。もし出始めや途中でなく、最後の残りの数cc位が透き通ったクリアな感じではなく少し不透明な感じがしたら血尿の可能性が高いと言えます。
そもそもなぜ石が出来るのか・・・原因がはっきりとしない病気は多いのですが、腎臓結石も例外ではありません。体質によると言う意見がもっとも的確なものかもしれません。およそ10人に1人は一度くらいは経験すると言われています。
ただ、腎臓結石を発症する患者さんは糖尿病や肥満の傾向があると言われています。結石の一般的な原因としては、ホルモンバランスの変化・尿路感染・代謝異常・食生活の乱れなどが挙げられますが、どれも決定的なものではありません。ホウレンソウに石を作りやすくなるシュウ酸が含まれているから食べてはいけないとの意見もありますが、適量を食べている分にはそれほど問題はありません。『食事制限はない』と思って大丈夫です。
ですが・・・明らかに良くないものがあります。それは一度に大量の消化に良くない物をまとめて食べる事・・・『ドカ食い』です。内臓に多大な負担をかけ、老廃物を濾し取る腎臓にもかなりの負担がかかります。ドカ食いをつづけている人に起きる事が多いと言う報告もあります。消化に悪い組み合わせの食事の代表例はとしては『大量の肉と油と大盛りのご飯』が挙げられます。このような食事の場合は、結石のできやすい人は量をセーブしてあげる必要があります。
結石の治療は、起きてしまったら鎮痛などの対症療法(座薬や飲み薬など)、自然排石を促す待機療法(ひたすら耐えて排出を待つ)、尿酸結石やシスチン結石に対する溶解療法、外科的治療法、それと超音波で砕く治療とに分けられます。結石の形態にもよりますが、約8mm以下、とくに5mm以下の結石は自然排石が可能といわれています。ただ、3mm程度のものであればまだ耐えられますが5mmとなるとかなりの強烈な痛み、8mmともなると鎮痛剤もなにも効かない激烈な痛みになります。ただ基本的には自然排出を待つことがメインですので、起きてしまったらとにかく水分を大量に摂り少しでも早く流し出すようにするしかありません。
「富裕病」とも言われる腎臓結石。普段の食生活はマクガバン・レポートでも言われているようにシンプルな和食にし、外食や豪勢な食事は時々にしておく方がいいようです。
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