ランナー膝（腸脛靭帯炎）

腸脛靭帯は太ももの外側を縦に走行しています

大腿筋膜に大殿筋（お尻の丸みを作る大きくて強い筋肉）の停止腱が合流して大腿の外側を下行し大腿筋膜張筋（股関節の外側の筋肉）と合流し脛骨上端に停止する靭帯です

この靭帯が使いすぎ（マラソンなどの長距離を走った時・登山や階段の上り下りを多く繰り返した時やゴルフのラウンド後半にカートを使わないで歩いて移動）などにより大腿骨の外側上顆で靭帯が繰り返しこすれ微細な損傷が発生し炎症をおこす疾患です

またスポーツ選手でなくともO脚の人や靴の踵の外側が極端に減る外側加重の人はどうしても大腿外側の靭帯に負担がかかりやすい歩き方になり歩いているだけで発症してしまうこともあります

特に老人になると大股で歩かずに小股で歩きがちになり体を左右に揺さぶってバランスを取りながら歩く事が多くなるので注意が必要です

初期症状は膝の外側の違和感や軽度の痛み程度でランニングなど強度の高い運動をした後に疼痛が出現し休むと消失します

重症化すると疼痛のため膝の屈伸が困難になってきます

検査法としてはグラスピングテストが有名で腸脛靭帯を押したまま膝を曲げたり伸ばしたりすると30度程度の屈曲疼痛が増強しひどい場合にはゴリゴリと音がしたりします

これになってしまう原因は多々ありその人によって対処法も治療法もアドバイスも変わってきますが基本的には筋肉の硬さや筋力不足そしてコンディショニング不足です